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【クローゼット拝見!】一級建築士・田中ナオミさん/洗濯や衣替えに、日々の小さな幸せがある

田中ナオミさん

writer 石川理恵

洗濯ものを干している景色をかわいくしたい

「晴れた日に洗濯物を干すと幸せな気持ちになる」という田中さん。毎日のことだから、洗濯物を干したときの眺めが気分の下がるものにならないように、道具を選んでいるそうです。

「このスタンドは、キャスターがついて動かせるのが便利なんです。洗濯機の横で干してからベランダに運んだり、室内に運んでからスタンドの上で洗濯物を畳んだり、雨の日には室内に干せるし、窓際において布団を干すこともできます」

洗濯物を干している風景
物干しスタンドを室内へ移動
▲愛用しているのは「6翼物干しスタンド」
木製の洗濯ばさみで洗濯物をはさむ
▲洗濯ばさみも、使っていて楽しくなるものを選んでいます。
タオルとパジャマの収納棚
▲パジャマやタオルは積み重ねず、立てて収納。「しまうときには左側に並べ→使うときには右から取る」を繰り返し、まんべんなく使っています。
スニーカー3足
▲履いた靴は、玄関のへりにちょっぴり立てかけるように置き、湿気を飛ばしてから靴箱へ。

衣替えが好き。お気に入りの服と再会できるから

生活を楽しんでいる田中さんにとっては、衣替えも面倒なことではなく「わくわくすること」です。

「シーズンオフのケースの中にあるのは、自分のお気に入りの服ばかりだから、開けたときに『わー、この服あったなあ』って、再会するのはうれしいですよね」

一度に衣替えをするのは負担になるし、いまどきは季節の変わり目もはっきりしないので、必要に応じて「ちょっとずつ」進めています。

ロフトにハシゴをかける
▲シーズンオフの服はロフトにしまってあり、「寒いな」「暑いな」と肌で感じたら、こまめに取りにいきます。
ウォークインクローゼット
▲ハンガーにかける服を並べているウォークインクローゼットには、シーズンオフの服もカバーをかけて収納。

好きな服を長く着続けながらも、クローゼットの中がギューギューになると、服がヨレヨレになるし、選びにくくなってしまうから、「収納スペースにおさまる範囲の量を持つ」と決めているそうです。

 「着たときに『かっこいいか』どうかが大事だから、サイズが合わなくなったり、みすぼらしくなったりしたら手放します。

ファッションの好みは10代の頃からほとんど変わってないけれど、年を重ねるとパブリックなシーンでもそこまでカチッとしていなくても許されるし、年齢とともにどんどんラクチンになっているかもしれません。

自分がにこにこ笑顔でいられるようなおしゃれができたら、いいのかなと思っています」

ワンピースのコーディネート
▲KINOTTO(キノット)のワンピースタイプのエプロンにカットソーを合わせるのが、定番スタイル。色違い、生地違いで持っていますが、ビビッドな黄色が「いまの気分」です。

撮影/山本倫子
取材・文/石川理恵

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取材・協力

田中ナオミ(たなかなおみ)

一級建築士

女子美術短期大学造形科卒業後、エヌ建築デザイン事務所、藍設計室を経て、田中ナオミアトリエ一級建築士事務所を設立。生活者としての視点を活かした住宅設計を数々手がける。近著に『60歳からの暮らしがラクになる住まいの作り方』(主婦と生活社)、『がんばりすぎない家事の時短図鑑』(エクスナレッジ)があるほか、YouTube「まちいえチャンネル」でも住まいや収納にまつわる情報を発信している。Instagram:@naomitanaka_ntlab

作家プロフィール

石川理恵(いしかわりえ)

編集者・ライター

雑誌や書籍でインタビューを手がける。著書に『時代の変わり目をやわらかく生きる』(技術評論社)、『自分に還る 50 代の暮らしと仕事』(PHP 研究所)他。東京・豊島区のアパートの一室に、小さな週末本屋をオープン。instagram:@rie_hiyocomame

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