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【おしゃれの見つけ方】第10回 引田かおりさん/50歳から「自分の好きなものを着よう」と決めた。洋服は自分応援ツール

writer 齋藤萌

見た目も気分があがる、冷えとりソックス

▲ベストもŠPのもの
▲ベージュにピンクのラインのみTRICOTE(トリコテ)、ほかはw&fw(ダブルアンドエフダブル)

「足元があたたかいと、それだけで気持ちに余裕が生まれると思うんです。なので気持ちよく過ごすために、冷えとりソックスをずっと探していました。けれど気に入った見た目のものがなかなか見つからなかったんです。引き出しを開けたときや洗濯物を干しているときなど、ふと目に入ったときにウキウキするものが理想でした。

そんなときに出会ったのがw&fw(ダブルアンドエフダブル)の靴下。

ピンクやイエロー、紫など色の展開も豊富な上、ラメ入りの生地がかわいいんです。そしてシルクとコットンの二重構造だから温かさも十分感じられます」

「靴下はほとんどタビ型になりました。ギャラリーで展示をしているときは立ち仕事になりますが、タビ型の靴下は親指・小指・踵でしっかり地面を踏みしめている感覚があり、疲れにくく感じます。

さらにMaison Margiela(メゾン マルジェラ)のタビシューズを履くことが多いので、タビ型のソックスだと靴が履きやすいんです」

たくさん入って軽い。頼もしい布バッグ

「重たい鞄をあまり持ちたくないので、最近は布のトートバッグを使うことが多いです」

▲前:ギャラリーの20周年記念のために作ったバッグ、後ろ:Marimekko(マリメッコ)

「中にはギャラリーオリジナルのものや、展示をしてくれた作家さんが作ったものもあります。色も柄もさまざまなので、その日の気分に合わせて使い分けています。

また誰かに物を貸すときやあげるときなどトートに入れて、そのままプレゼントすることもあるんです。気兼ねなく使える布トートは、さまざまな場面で活躍してくれますね」

自分を応援するために、おしゃれを楽しみたい

どう見られるかも大切ですが、引田さんのセレクトからは自分の気持ちを上げてくれるものを選んでいる印象を受けます。

最後に、引田さんにとって「おしゃれや洋服とはどんなものなのか」を聞きました。

「見た目も着心地も『なんかちょっと違うな』と違和感を感じるものを身に纏っていると、気分が乗らないですよね。

逆にお気に入りを着ていると『よし!』と気持ちが上がりますし、ウィンドウに映った自分が目に入ったときも自信が持てる。その日一日が快適になると思うんです。

なので洋服やおしゃれは私にとって自分を応援するためのもの。好きなものを身につけて、毎日元気をもらっています」

撮影・取材・文/齋藤萌

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取材・協力

引田かおり(ひきたかおり)

ギャラリー・パン屋オーナー

2003年吉祥寺に「gallery fève(ギャラリー フェブ)」をオープン。陶芸家、布作家などジャンルを問わず独自の目線でさまざまなものを紹介している。また同ビル地下一階にパン屋「Dans Dix ans(ダンディゾン)」も営む。著書に「『どっちでもいい』をやめてみる」(ポプラ社)『青空 そよかぜ 深呼吸 気持ちのいい人生の歩き方』(大和書房)などがある。最新刊は『たぶん だいじょうぶ』(大和書房)。
夫と二人でblogを日々更新中。
https://hikita-feve.com/daiary/

作家プロフィール

齋藤萌(さいとうめぐみ)

編集者・ライター・フォトグラファー

「土屋鞄製造所」「北欧、暮らしの道具店」など、3社にてWebメディアの編集・ライターを経験し、2021年に独立。暮らしまわりやものづくりに関わる取材・執筆が得意。またフォトグラファーとしても活動している。instagram:@megum_isaito

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