読み物
【おしゃれの見つけ方】第11回 徳田民子さん/ベーシックだけど自分らしく。暮らしに合ったおしゃれを楽しむ
writer 齋藤萌
さっと被って決まる、大好きなキャップ
キャップもまた、德田さんがいくつも持っているアイテムです。その数なんと20種類以上に及ぶのだそう。
「帽子があるだけでおしゃれが決まると思っているくらい、帽子が大好きです。
けれど着こなしが難しいアイテムでもあるんです。例えばベレー帽はちょっとした傾き具合や凹ませ方でおしゃれが決まるのですが、動いてしまうとそれが崩れてしまう。でもモデルさんではないので、動かないわけにいかないですよね。
でもキャップはどう被っても決まります。そこが気に入っているポイント。なるべくロゴがないほうがよいので、ロゴが小さいものや無地のものを、見つけたら買うようにしています」
足元は、歩きやすさにこだわって
「昔からエレガントな装いよりもボーイッシュな方が好きでした。その上外反母趾のため歩きやすいことも考慮して、足元はスニーカーばかりです。
メーカーはNIKEやVANS、New Balanceなど、定番のものが多いですね」
70歳ではじめて開けたピアス
「長野に来てから楽しむようになったおしゃれに、ピアスもあります。70歳ではじめて開けたんです。ピアスホールを開けてくれたお医者さんには『この年齢で開ける人、あなたがはじめてよ』と言われましたね。
開けてみたら、耳元に揺れるものがあるのが楽しくて。貝など天然の素材のものが好きなので、気に入ったものがあったら購入しています」
色や柄からは元気をもらえる。これからしたいおしゃれ
年齢や環境の変化とともに、自分らしいおしゃれを存分に楽しんでいる德田さん。最後にこれからしたいおしゃれについて伺いました。
「ベーシックなおしゃれと言いつつ、実は今、大胆で可愛いプリントの洋服があれば着てみたいなという気持ちが膨らんでいます。
ようやくコロナも落ち着いたから、海外や島で大胆な格好を楽しみたいという気持ちが湧いているんです。そんなシーンに似合う一着があれば、きっと気持ちが晴れやかになると思います。
私にとって洋服は、その日の気分を変えてしまうほど大切なもの。色や柄から元気をもらって、気分が明るくなる装いを楽しみたいですね」
撮影・取材・文/齋藤萌
■こちらもおすすめ
→40代、50代からのおしゃれ探し『わたしの大人服。』毎日更新中!(ナチュランのサイトに移動します)
取材・協力
德田民子(とくだたみこ)
ファッションコーディネーター
1945年生まれ。『装苑』(文化出版局)の元編集長で、現在はフリーのファッションコーディネーター。2009年より長野県安曇野市に住まいを移す。著書は、『大人のおしゃれ手帖特別編集 德田民子さんのファッションルール』(宝島社)、『別冊天然生活 德田民子さんのおしゃれと暮らし』(扶桑社)など。シンプルで豊かなライフスタイルと、センスの光る着こなしが注目されている。
作家プロフィール
齋藤萌(さいとうめぐみ)
編集者・ライター・フォトグラファー
「土屋鞄製造所」「北欧、暮らしの道具店」など、3社にてWebメディアの編集・ライターを経験し、2021年に独立。暮らしまわりやものづくりに関わる取材・執筆が得意。またフォトグラファーとしても活動している。instagram:@megum_isaito