読み物
【おしゃれのはじめの一歩】初心者さんの柄ものの取り入れ方
writer 齋藤萌
シンプルなデニムやTシャツを着ているだけでもおしゃれに見える人がいます。そういう方をよくよく見てみると、着こなしに工夫がある様子。
そこで今回の企画では“着こなし” に焦点をあて、いつものコーディネートをこなれた印象にアップデートできる小技の数々をご紹介します。
紹介してくださったのは雑誌やテレビなどでスタイリストとして活動する傍ら、一般の方に向けたLiltin’(リルティン)ファッションコーディネートサービスを運営している植村美智子(うえむらみちこ)さんです。
第11話目では、「洋服とバッグの良いバランスの作り方」についてご紹介しました。そして今回は「初心者さんの柄ものの取り入れ方」をご紹介します。
おすすめは、ベースの色が落ち着いた柄
植村さん
「普段柄を着ない方が取り入れる場合、派手になりすぎないか、という点がすごく気になると思います。そんな時は、黒やネイビーなど、ベースの色が落ち着いたアイテムを選ぶと良いですよ。派手すぎることなく、柄ものらしい華やかさやおしゃれさがコーディネートに加わります。
さらに上下で同じ色が入っていると全体のバランスが取りやすくなるため、すでに持っている服の色が使われている柄アイテムを選ぶと良いと思います。
例えば黒いボトムスを持っているのであれば、黒が使われた柄もの、ベージュのスカートを持っているなら、ベージュが使われた柄もの、といった要領です」
今回は黒い花柄のカーディガンを使い、カーディガンに使われている「黒」「白」「グリーン」のボトムスを合わせてみました。どの色を拾うかによって印象ががらりと変わりますので、ぜひ参考にしてみてください。
カラーによって印象が変わる、柄ものコーデレッスン
Lesson1. 柄ものカーディガン×ブラックのスカート
「ブラックに合わせたコーディネートです。ベースに使われている色で上下を合わせると、落ち着いた印象が引き立ちます。しっとり大人っぽい雰囲気にしたい方におすすめです」
Lesson2. 柄ものカーディガン×ホワイトのスカート
「小花柄に使われているホワイトに合わせてスカートのカラーを選びました。柄の中にある明るい色を拾うと、メリハリがついて華やかな印象のコーディネートを作ることができます」
Lesson3. 柄ものカーディガン×カーキのスカート
「最後は小花柄に使われているグリーンに合わせた、カーキのスカートとのコーディネートです。白や黒などのベーシックなカラーではなく、アクセントにできるグリーンなどの有彩色を拾うと、気が利いたおしゃれな印象になります。
グリーンというと、人によってハードルが高いかもしれません。ですが、柄に使われているような鮮やかなグリーンを使う必要はないんです。
例えば今回のコーディネートも、くすんだグリーンであるカーキを使用しました。柄にブルーが使われていたらネイビーのボトムスを合わせるなど、同じ系統のカラーで着やすい彩度のものを使ってみてください」
柄ものをもっと楽しむ。柄×柄ならこれがおすすめ!
植村さん
「柄と柄はハードルが高い、と思っている方が多いかもしれませんが、ボーダーと花柄は意外と合わせやすいんですよ。ボーダーのすっきりとした雰囲気と花柄の可愛らしさがマッチし、一気におしゃれに見えます。
細かい柄と大きめの柄を組み合わせた方がバランスが良いため、太めのボーダーと小花柄、もしくは細めのボーダーと大きめの花柄など、上下で柄のサイズのバランスを取るのがコツです」
人によってはハードルが高く感じ、扱いに困ってしまうこともある柄もの。ですが取り入れるだけで毎日のおしゃれが楽しくなるアイテムでもあります。ちょっとしたコツを意識して、ぜひ初めての方も柄ものを楽しんでみてください。
次回は「秋冬に楽しむリネンのコーデ」をお届けします。(10月末頃公開予定)
撮影/安藤美穂
スタイリング/植村美智子
取材・文/齋藤萌
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作家プロフィール
植村美智子(うえむらみちこ)
スタイリスト
文化服装学院卒業後、アシスタントを経て独立。2010年より個人向けファッションコーディネートサービス「Liltin’(リルティン)」をスタート。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、『「今の自分」に似合う服』(天然生活ブックス)など。『あさイチ』(NHK)をはじめテレビ、雑誌、新聞など多数のメディアで活躍する。https://uemuramichiko.com
齋藤萌(さいとうめぐみ)
編集者・ライター・フォトグラファー
「土屋鞄製造所」「北欧、暮らしの道具店」など、3社にてWebメディアの編集・ライターを経験し、2021年に独立。暮らしまわりやものづくりに関わる取材・執筆が得意。またフォトグラファーとしても活動している。instagram:@megum_isaito