読み物

3月の新月とチューリップの横顔

2023年3月22日、新月の日に『ナチュらぎ』はスタートしました。

花生師・岡本典子さんの連載【岡本典子の新月花屋】では、新月にお花を飾る、新しい習慣をご提案しています。

新月にお花を飾るとどんな気持ちになるのだろうと、3月の新月に私が選んだのは、さまざまな種類のチューリップ。曲がった茎や複雑な色合いをもつ、ちょっと一癖あるラインナップの花束です。

普段お部屋にあるのは観葉植物の緑で、お花は来客のある日や気まぐれに飾るくらい。これまでお花との暮らしをあまり意識してこなかった私ですが、この企画を通して「花の持つさまざまな表情に目を向ける」という岡本典子さんのまなざしに触れ、お花との新しい付き合い方が開けていく感覚になりました。

自由すぎるくらい曲がって伸びた茎や何色ともいえない花びらも、不揃いだけど愛すべきチャームポイント。お花の横顔や後ろ姿を意識したのも人生で初めてのことです。

チューリップの横顔や、今この瞬間にしか見られない姿に気づくと、「人も花もいつも同じでなく、月の満ち欠けと一緒で変化していくもの」そんな当たり前のことが、すとんと胸に落ちた気がしました。

少しだけ心軽く、穏やかな気持ちで迎えられた3月の新月。
4月の新月にはどの花を選ぼうかなと、考えるのが今から楽しみです。

編集スタッフ 田淵

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