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【旅と日常のつながり】第7回 アクセサリー作家 山本亜由美さん/旅の途中もあとも。全力投球で楽しむ

writer 加藤郷子

旅をとことん満喫し、日常の暮らしでも旅を楽しむ

旅先では、たくさんの自然を見るのはもちろん、出会った魅力的なものを逃さず購入。例えば、器だったり民芸品だったり。その土地らしいものということもあれば、たまたま旅先で出会ったというだけで、まったく違う土地のものということも。

▲ラオスで出会った僧侶のマリオネット

「食材を段ボールいっぱいに買ってくることもあります。東京だと特別な百貨店でしか買えない高価な野菜が道の駅で破格値だったり、その土地にしかない珍しい魚介を見つけたり。調味料もその土地々々で魅力的なものがありますよね」

そんな食材を使って現地の味を再現することもあれば、オリジナル料理へと発展させることもあります。

また、旅先のレストランで食べた料理さえも、山本さんにとってはおみやげ。

「クレソンをすき焼きに入れることは京都の料理屋さんで、小皿に山盛りにして提供するスタイルはベトナムの食堂で知って、真似をするようになりました」

買ってきた野菜は食べるだけでなく、形や色がいいなと思ったものは飾ることも。山本さん宅に置かれると、野菜がまるでオブジェ。インテリアを盛り上げるアイテムになってくれています。

▲オブジェのように飾っているかぼちゃ。ひょうたんや洋梨を飾っていたことも。

アクセサリーを制作するためのパーツを旅先の蚤の市や、アンティークショップで見つけることもあるのだそう。そう思うと、旅先で見て、食べて、買ったものすべてが、山本さんの仕事も暮らしも、日々更新してくれているようです。

「旅先のことを余すことなく知りたいって思っていますし、帰ってきたあとも余すところなく、満喫したい」

作品づくりも展示会のイスタレーションも、プライベートのおもてなしまで、何事も全力投球タイプの山本さん。やっぱり旅も全力投球。旅先も旅のあとも、思いっきり満喫し尽くしているのです。

▲台湾、上海、ハノイ、ニューヨーク、パリ、京都、金沢などで購入した器。テイストがバラバラなようでいて、山本さんらしさを感じさせる。
▲旅先で購入したシャンデリアパーツやタッセル、布、元の用途はわからないアンティークの品々。どれもアクセサリーの材料として使いたいと思って購入。
▲ウズベクの民族衣装が多数掲載されている美しい本は、トルコで入手。

旅のおすそわけ写真①

旅のおすそわけ写真②

旅のおすそわけ写真③

撮影/松元絵里子(山本亜由美さん提供分以外)
取材・文/加藤郷子

取材・協力

山本亜由美(やまもとあゆみ)

アクセサリー作家

植物や動物をモチーフにしたアクセサリーで独自の世界観を表現。展示空間のインスタレーションでも多くの人を魅了する。料理上手としても知られ、そのおもてなしの食卓は、おいしいだけでなく、ヴィジュアルの美しさにも定評がある。Instagram:@leonardo_abc_

作家プロフィール

加藤郷子(かとうきょうこ)

編集者・ライター

出版社勤務を経て、独立。料理まわり、暮らしまわりの記事や書籍を編集、執筆している。編集を手がけた書籍に『北欧の日常、自分の暮らし』(桒原さやか著)、『日本の住まいで楽しむ 北欧インテリアのベーシック』(森百合子著)など。おうちで通える料理教室『Tabe/Tqu(タベツク)』の運営スタッフでもある。instagram:@chocozai

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