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【クローゼット拝見!】一級建築士・田中ナオミさん/洗濯や衣替えに、日々の小さな幸せがある

田中ナオミさん

writer 石川理恵

おしゃれの舞台裏であるクローゼットを拝見しながら、服づきあいについてうかがう企画。第4回は、住宅設計者の田中ナオミさんの家を訪ねました。

 [目次]

 ・元気を出したい日には、思い出の服を着る

 ・たたんでしまう服は、奥行き30cmの棚が並べやすい

 ・洗濯ものを干している景色をかわいくしたい

 ・衣替えが好き。お気に入りの服と再会できるから

元気を出したい日には、思い出の服を着る

▲中学時代のスカートを、カラータイツの大人コーディネートで着こなす田中さん。

たとえば気分が落ち込むときや、気合いを入れたい仕事のとき。田中さんは「自分を応援してくれる人」を思い出せるようなアイテムを身につけるそうです。取材の日に着てくれたのは、なんと中学時代にはいていたスカート。

「両親との思い出のあるスカートだから、どうにかして今も着ています。母のマフラーを巻いて出かけることも多いです。寒くて外へ出たくないような日でも、それを巻けば元気になれます」

▲「母はイギリス人で、私は年齢を重ねるに連れどんどん母に似てきているかも」
革小物
▲「バッグや小物はすべて、革作家の夫がつくったものを使っています」

たたんでしまう服は、奥行き30cmの棚が並べやすい

愛着を持ちながらおしゃれを楽しんでいる田中さんが、服の収納で大切にしているのは、アイテムや色がひと目でわかるように並べること。

自身で設計を手がけた自宅の寝室には、「ウォークインクローゼット」と「造りつけの棚」があり、夫婦で共有しています。

「ハンガーにかける服とたたんだ服とでは、奥行きのサイズが違うので場所を分けました。ハンガーにかける服は奥行きが58cmは必要だから、ウォークインクローゼットにかけています。

カットソーやニットやパンツなどのたたむ服は、奥行き30〜40cmぐらいの浅い棚のほうが、一目瞭然に並べられて選びやすいんです」

Tシャツをしまう造りつけの棚
▲「左が夫で、この隣に私の棚があります。夫はすごくおしゃれで、持っている服の量も多く、しまい方もきれい」

リビングには大きな戸棚が置いてあり、マフラーやストール、バッグなどを収納。出かける前に、わざわざ寝室のクローゼットに戻らなくても、リビングでサッと選べるようにしています。

戸棚
▲戸棚の右側に収納した巻きものは、夫婦で共有しています。左側にバッグを収納。
ハンガーラック
▲リビングの戸棚の対面には、ふだん使いのバッグ、帽子、上着などがかけられるハンガーラックも。

取材・協力

田中ナオミ(たなかなおみ)

一級建築士

女子美術短期大学造形科卒業後、エヌ建築デザイン事務所、藍設計室を経て、田中ナオミアトリエ一級建築士事務所を設立。生活者としての視点を活かした住宅設計を数々手がける。近著に『60歳からの暮らしがラクになる住まいの作り方』(主婦と生活社)、『がんばりすぎない家事の時短図鑑』(エクスナレッジ)があるほか、YouTube「まちいえチャンネル」でも住まいや収納にまつわる情報を発信している。Instagram:@naomitanaka_ntlab

作家プロフィール

石川理恵(いしかわりえ)

編集者・ライター

雑誌や書籍でインタビューを手がける。著書に『時代の変わり目をやわらかく生きる』(技術評論社)、『自分に還る 50 代の暮らしと仕事』(PHP 研究所)他。東京・豊島区のアパートの一室に、小さな週末本屋をオープン。instagram:@rie_hiyocomame

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