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【おしゃれの見つけ方】第5回 スタイリスト・佐藤かなさん/定番アイテムをうまく取り入れて、気負わずおしゃれを楽しむ

writer 齋藤萌

「心地いいおしゃれの見つけ方」をテーマに、自分らしい着こなしやおしゃれのルールを持っている人たちをご紹介しています。

第5回目は、雑誌や広告で洋服のスタイリングを手がけている佐藤かなさんです。

スタイリストが考えるコーディネートというと、洋服好きならではのハイファッションが頭に浮かぶ方が多いかもしれません。けれどもかなさんの装いは、気負わずシンプル。誰もが着こなしやすい普段着の延長線上にありながら、どこか気が利いていておしゃれです。

今回はそんな思わず真似したくなる、かなさんらしいコーディネートの秘密を伺いました。

手間をかけず、でもおしゃれを楽しめる洋服が好き

「私めんどうくさがりなんです」と、明るく気さくに話しはじめてくれたかなさん。あれこれと重ね着を考えるよりも、1枚で決まる頼もしいワンピースなどが好きだそうです。

「いろいろなアイテムを重ねて素敵に着こなす人もいますが、こうした私の性格からも、そして体型にも、シンプルな装いの方が合うと思っています。

とはいえ着やすさばかりを考えてしまうとカジュアルに寄りすぎてしまい、私の場合少しだらしなく感じてしまう時があるんです。

でも生地やシルエット、合わせるアイテムなどを少し工夫するだけで、楽とおしゃれさの両方が叶うと思っています。

例えばTシャツであれば『艶のある素材』『生地の目が詰まっている』『カットが気が利いている』などを選ぶだけで、洗練された雰囲気に。

その他ボトムスはセンタープレスのものにしたり革のバッグを合わせたりするなど、きちんと感や清潔感を感じられるアイテムをどこかに入れることで、上品さをプラスするようにしています」

何にでも合わせやすいコンバースは、やっぱり定番

なるべく手間をかけたくないという思いから、小物も新しいアイテムに手を出すのではなく、同じものを買い換えることが多いそうです。そんな佐藤さんがずっと愛用しているのが、誰もが知っているコンバース。

「どんな洋服にも合わせやすいコンバースは、私にとっても定番のアイテムです。履きやすい上にいつでも同じものが手に入るため、万が一壊れてしまっても買い足せる点もうれしいですね。

あえてきれいめのボトムスと合わせて外しアイテムとして使ったり、大好きなワンピースにハイカットを合わせたりして着こなしを楽しんでいます」

ワンピースと合わせても決まる、グレゴリーのリュック

同じく定番品として壊れてしまったら直したり買い替えたりして使っているのが、グレゴリーのリュックだそうです。

「アウトドア用のリュックならではの持ちのよさや使い勝手のよさがありつつ、普段着にも合わせやすいデザインが気に入っています。メンズライク過ぎないから、コンバースと同様にワンピースにも合わせやすいんですよ。

また金具が単色のため、洋服がどんなカラーでも気にしなくていいところも使いやすいんです」

取材・協力

佐藤かな(さとうかな)

スタイリスト

明治学院大学フランス文学科卒業後、スタイリストの道へ。『リンネル』をはじめ雑誌や広告、書籍などを中心に活躍中。自身のカジュアルで気負わない私服スナップも大人気。長年の趣味が高じ、『KANA’S STANDARD』(文化社出版局)など、裁縫に関する著書も多数出版している。Instagram:@ kaaana75

作家プロフィール

齋藤萌(さいとうめぐみ)

編集者・ライター・フォトグラファー

「土屋鞄製造所」「北欧、暮らしの道具店」など、3社にてWebメディアの編集・ライターを経験し、2021年に独立。暮らしまわりやものづくりに関わる取材・執筆が得意。またフォトグラファーとしても活動している。instagram:@megum_isaito

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