読み物
【旅と日常のつながり】第2回 エッセイスト・柳沢小実さん/暮らしが好き。だからこそ旅に出る
writer 加藤郷子
非日常がつまっている「旅」と、日常があふれている「暮らし」。
そんな旅と暮らしの関係をひもとく連載。
第2回目は、ひきこもりだと自称するのに、旅が大好きな柳沢小実さんにお話をうかがっていきます。
旅先では、いつもよりちょっとがんばれる。だから、出会いも多くなる
台湾好きが高じて、本格的に中国語を学ぶほどにどっぶりはまってきた、エッセイストの柳沢小実さん。
旅するのは、地方にまで足を伸ばす台湾だけでなく、タイやマレーシア、ラオスなどの東南アジア、以前はヨーロッパ、コロナ禍前にはウズベキスタンにまで出かけていきました。2週間くらいと長めなことも多く、旅が暮らしになじんでいるご様子です。
旅の本を何冊も上梓するほどで、かなりの旅好きとして知られる柳沢さんですが……。
「じつは、ふだんはひきこもりで、家にいるのが大好き。どんなに旅が楽しくても、必ずホームシックになるほど」と笑います。それなのに、なぜ、旅に出るのかと問うと、旅には柳沢さんを動かすパワーがあるようです。
「ふだんの暮らしでは諦めちゃうようなことも、旅先ならもう一歩が踏み出せる。時間が限られているぶん、だからこそ、もう少しがんばれちゃうのが、旅。そのがんばりのおかげで、出会いも広がります。旅先で出会う人は、こちらのプロフィールなんて気にしないから、私もフラットな自分でいられます。それも旅の魅力です」
取材・協力
柳沢小実(やなぎさわこのみ)
エッセイスト
整理収納アドバイザー1級の知識も活かし、暮らしに関する書籍を数多く執筆。旅好きが高じて、旅の本も上梓している。旅グッズの商品開発にも携わる。近著に『わたしのごほうび時間 大人のゆったり旅』(大和書房)、『私らしい暮らしとお金の整え方』(主婦の友社)など。Instagram:@tokyo_taipei
作家プロフィール
加藤郷子(かとうきょうこ)
編集者・ライター
出版社勤務を経て、独立。料理まわり、暮らしまわりの記事や書籍を編集、執筆している。編集を手がけた書籍に『北欧の日常、自分の暮らし』(桒原さやか著)、『日本の住まいで楽しむ 北欧インテリアのベーシック』(森百合子著)など。おうちで通える料理教室『Tabe/Tqu(タベツク)』の運営スタッフでもある。instagram:@chocozai