【アトリエ訪問】陶芸作家永田みどりさんインタビュー ひとりひとりに届けたい、土のぬくもり

昨春ナチュランに初登場した陶器のお雛様。その風合いとシンプルな佇まいで、あっという間に完売しました。ナチュラルなスタイルに合う素敵な作品は、どのようにして生まれているのだろう。その理由が知りたくて、陶芸作家である永田みどりさんのアトリエにお邪魔しました。

| 陶器でできたお雛様シリーズ |

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古陶里 (永田みどり) ナチュラン限定_陶雛セット

陶雛セット

古陶里 (永田みどり) 雛だるま

雛だるま

古陶里 (永田みどり) 豆雛

豆雛

閑静な住宅街にある
アットホームな陶芸教室

アトリエ古陶里の外観

慌ただしく過ぎていく師走のある日、北浦和にある陶芸教室「古陶里(ことり)」を訪れました。朝の雨予報が嘘のように、青空が気持ち良くまるで春のような陽気。そんなお天気のように、みどりさんは明るい笑顔で迎えてくださいました。

アトリエ内部 作品見本が並んだ風景

様々な年代の方が長年通われているという教室。アットホームな空間で、おしゃべりをしたりおやつを食べながら、楽しく制作されています。スマホの操作やQRコード決済の方法など、暮らしのあれこれを教え合う場でもあるそう。

陶芸作家永田みどりさん 陶雛を作りながら話す様子

この教室を主宰しているのが、陶芸作家の永田みどりさん。柔らかな物腰で、初対面とは思えないほど、おしゃべりに華が咲きます。教室とは別に、週に2日は制作に集中する日を設け、作品づくりに没頭していると言います。

「いつも顔を合わせる生徒さんたちとのおしゃべりが、制作の息抜きになっています。
それぞれが得意なことで助け合っている感じが、まさに『遠くの親戚より近くの他人』だなって」

子どもの頃から好きだった
ものづくり

これまでの展示会で販売した動物モチーフの陶器

優しい表情の作品を生み出すみどりさんは、どんな子ども時代を過ごされたのでしょう。
「粘土で小さなネズミをたくさんつくって並べるような子どもでした。
動物が大好きで、並べた光景が可愛いいなって思って、あれもこれもとたくさんつくってしまうんです」

作品づくりに使われる道具や、資料となる図鑑がぎっしり詰まった本棚

アトリエの一角には図鑑があふれています。
「昔は図鑑で調べて制作していました。今はインターネットで、動物をいろんな角度で観察できるのが嬉しいですね」

そうして得た情報は、みどりさんのフィルターを通して、可愛らしく単純化。
「目のバランスがいつも難しいんです。大好きなネコも作品にしたいのですが、まだ納得のいくものができなくて」

子育てをしながら
ここまでやってこられた

ところ狭しと並んだ作品や、完成を待つ陶器たち

大学三年生と高校一年生の子を持つ、お母さんでもあるみどりさん。家事や育児で、まとまった時間が取れない時もあったそう。工程を細かく分け、隙間時間を利用するなど、お母さんならではの工夫がいっぱい。
「眠れないときは、早朝から制作に没頭することもありましたね」

コツコツと作り続けて20年

陶芸作家永田みどりさん 実際に陶雛をつくる様子

そんな忙しい日々を乗り越えて、気づけば制作を始めて20年を過ぎたと言います。どうしたらそんなに続けられるのでしょう。
「同じものをつくり続けるのは、やっぱり根気が必要ですね。
コツコツと手を動かすことが好きだったからこそ、続けてこられたと思います」

作品の設計図や、軽量の様子 部位によって変える土の色 手を動かす様子

陶器のお雛様もずっとつくり続けている作品のひとつ。
「段々と手に迷いがなくなり、シャープさが出てくるようになりました。
特にお雛様は衣が薄く、迷いがあるときれいに重ねられないんですよ」
粘土はすぐに乾燥してしまうため、スピードと正確性が求められられる作業なのだそう。

作家として
大切にしていること

今年の干支である辰モチーフの陶器

みどりさんの作品はすべてが手作業。同じデザインや大きさで制作するには、大変な苦労がありそうです。
「つくり手にとってはたくさんあるなかのひとつでも、お客様にとってはたったひとつの商品。
『届いてみたら、写真と何か違う……』とがっかりされては悲しいから、すべて同じになるよう工夫しています」

作品を部品化し、一つ一つ重さで管理されています。制作ノートにはデッサンや数字がびっしり。
新しい作品をつくる際も、量産できるようなデザインにする徹底ぶりです。

作品展示用につくったくじらモチーフの陶器 販売用に小さなサイズも制作

欲しいという方がいたらつくってあげたい。だからたくさんつくれるように工夫する。
その姿勢に、相手を想うたくさんの愛情を感じました。だからみどりさんの作品は、みんな優しい表情なのですね。

これからも変わらず
つくり続ける

陶芸作家永田みどりさん

毎日作品と向き合うみどりさんの制服は、もっぱらサロペット。
「一日中制作して汚れるし、サロペットならこのまま買い物も行けて便利なんです。
そうそう、ナチュランでもサロペットを購入しましたよ」
思わぬ嬉しいお言葉をいただきました♪

今後はどんな作品に出会えるのでしょう。
「これまでつくってきた動物たちを、図鑑にまとめるのもいいなと思って」
図鑑に並んだ可愛らしい動物を思い浮かべるだけで、自然と笑みがこぼれます。
これからも愛情たっぷりに、みどりさんの作品たちの魅力はますます輝くことでしょう。

お雛様シリーズ

【古陶里】ナチュラン限定_陶雛セット
ナチュラン限定 陶雛セット

シックな配色と上品なフォルムが美しい、焼きものでつくった陶雛(とうびな)。毎年予約待ちされる方がいるほどの人気ぶり。ナチュランでは特別に、一緒に飾れるお花の箸置きと、チャーム付きギフトボックス仕様で販売しています。

【古陶里】雛だるま
雛だるま

おかっぱ頭の女雛と、頬がぷっくりとした男雛の可愛いセット。コロンとした形に淡いトーンの色合いで優しい印象です。こちらも、当店だけのチャーム付きギフトボックス仕様でお届けします。

【古陶里】豆雛
豆雛

横長のフォルムに、低い背丈、目をつむった表情が珍しいお雛様。コンパクトなサイズで、机やデスクまわりなど様々な場所に飾れます。キラッと光るゴールドの模様や、ボディに残る土の表情も魅力的。赤いフェルトの敷物もセットになっています。

陶芸教室 古陶里(ことり)の外観
陶芸教室 古陶里(ことり)

〒330-0075
埼玉県さいたま市浦和区針ヶ谷1丁目20-17
048-822-5592

公式HP
公式Instagram

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