読み物
【おしゃれのはじめの一歩】一年中リネンを身近に。秋冬に楽しむリネンのコーデ
writer 齋藤萌
シンプルなデニムやTシャツを着ているだけでもおしゃれに見える人がいます。そういう方をよくよく見てみると、着こなしに工夫がある様子。
そこで今回の企画では“着こなし” に焦点をあて、いつものコーディネートをこなれた印象にアップデートできる小技の数々をご紹介します。
紹介してくださったのは雑誌やテレビなどでスタイリストとして活動する傍ら、一般の方に向けたLiltin’(リルティン)ファッションコーディネートサービスを運営している植村美智子(うえむらみちこ)さんです。
第11話目では、「初心者さんの柄ものの取り入れ方」についてご紹介しました。そして今回は「秋冬に楽しむリネンのコーデ」をご紹介します。
リネンは通年着られる。冬アイテムと組み合わせてもっとおしゃれに
サラサラとした触り心地や乾きの良さという利点から春夏のイメージが強いリネンですが、植村さんいわく、通年着られる素材だそうです。さらに異素材と上手に組み合わせることで、とってもおしゃれに見えるアイテムとのこと。そこで植村さんに、秋冬のリネンの楽しみ方をお聞きしました。
植村さん
「リネンは一年中楽しめる素材です。ただ、薄手のものだとどうしても夏の雰囲気になってしまいます。そのため、秋冬は厚みのあるものがおすすめです。
レイヤーを作れる秋冬は、ウールなどの素材にあえて表情のあるリネンを重ねることで、コーディネートにメリハリが生まれ、一気におしゃれさがアップします。ぜひチャレンジしてみてくださいね」
淡い色のコーデも映える。ニットのプルオーバーにリネンのスカート
植村さん
「リネンのスカートにモヘアのプルオーバーを合わせました。“最強の組み合わせ” と言ってしまいたいほど、私が好きな素材の組み合わせです。ナチュラルなテイストのリネンに、モードさのあるちょっとやんちゃなモヘアを合わせると、テイストもミックスされて、ちょうど良い攻め感がある大人のおしゃれな雰囲気を作れます!
異素材で変化をつけるとそれだけでメリハリがでるため、淡い色同士でもぼやけた印象になりません。ワントーンのコーディネートが好きな方にもおすすめですよ」
ウールのタートルネックをインして、秋冬モードにチェンジ
植村さん
「リネン混のプルオーバーに、ウールのタートルネックをインしたコーディネートです。ウールのタートルの上にレイヤーをすると、どんなアイテムも冬モードになるのでおすすめですよ。
例えばシャツワンピースなども、タートルのインナーと重ね着をするだけで秋冬もおしゃれに着られます。ちなみにインナーを袖口から出すと、より秋冬感を強めることができますので、お好みで試してみてください」
春夏のイメージが強いリネンのサロペットも、こう着れば秋冬に
植村さん
「リネンのワンピースやサロペットは春夏に着るもの、というイメージが強いかもしれませんが、これも合わせるアイテム次第で一年中楽しめます。
今回は、リネンのサロペットに、ざっくりとした大きめのウールカーディガンを合わせました。ボリュームのあるニットを合わせたことで、一気に秋冬らしい装いになったかと思います。ここで薄手のコンパクトなカーディガンを羽織ってしまうと寒そうに見えてしまうため、カーディガンのボリュームには注意してみてください。
適度にハリがあるリネンと、ざっくりとした柔らかなウールはとてもおしゃれに見える組み合わせです。リネンのワンピースやサロペットを持っている方は、ぜひ試してみてくださいね」
異素材と組み合わせることで、一気にコーディネートをおしゃれに見せてくれるリネン。丈夫で着やすいうえに秋冬の装いをステキにしてくれるなんて、よりいっそう手放せないアイテムになりそうです。みなさんも植村さんのコーディネートを参考に、ぜひ秋冬もリネンを楽しんでください。
撮影/安藤美穂
スタイリング/植村美智子
取材・文/齋藤萌
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作家プロフィール
植村美智子(うえむらみちこ)
スタイリスト
文化服装学院卒業後、アシスタントを経て独立。2010年より個人向けファッションコーディネートサービス「Liltin’(リルティン)」をスタート。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、『「今の自分」に似合う服』(天然生活ブックス)など。『あさイチ』(NHK)をはじめテレビ、雑誌、新聞など多数のメディアで活躍する。https://uemuramichiko.com
齋藤萌(さいとうめぐみ)
編集者・ライター・フォトグラファー
「土屋鞄製造所」「北欧、暮らしの道具店」など、3社にてWebメディアの編集・ライターを経験し、2021年に独立。暮らしまわりやものづくりに関わる取材・執筆が得意。またフォトグラファーとしても活動している。instagram:@megum_isaito