夏真っ盛り、大切なご先祖様をお迎えするお盆。
故郷に帰れば両親や親戚、ご近所さんやお友達との久しぶりの再会に一瞬で時間がタイムスリップします。
かけがえのないひと時を気持ち良く過ごせるように、しっかりとマナーをおさえておくと安心ですね。
今回は「お盆の帰省マナー」についてお届けします。
2024/7/30更新
帰省について
言葉の意味
明治時代の頃より使われはじめた「帰省(きせい)」という言葉。お盆や年末年始などの休暇を利用し、一時的に故郷へ帰ることを指しています。
もともと帰省の「帰」という字は、「元の場所にもどる」という意味があります。そして、「人が無事にもどれたときに神様に感謝をする様子」を表現している文字です。
また、「省」という漢字には、「心してみる」「注意してみる」という意味があります。
それらを合わせた「帰省」という言葉の本来の意味は、「故郷にいる両親や家族などの健康を確かめたり、親戚などに会って安否確認をする」こと。あるいは「自分の元気な姿を見せるために元の場所にもどり感謝する」ということです。
このように本来の意味を鑑みると、帰省することの必要性や重要性が感じられます。
帰省の準備
日程の連絡
2カ月前の6月中旬くらいになると、そろそろ今年の夏はどのように過ごすのか気になりはじめてきます。少し早い印象があるかもしれませんが、早い方が相手にとってはありがたいものです。ある程度帰省しようという考えがまとまったら、あらかじめ「今年のお盆は帰省しようかと考えている」と伝えておくことが理想的です。
その際、家族全員なのか何人で帰る予定なのか、何泊を予定しているのかということも分かる範囲で加えて伝えましょう。自分の実家、ご主人の実家ともに受け入れの心構えをしておいてくれることでしょう。
持ち物
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帰省の場合は、旅行でホテルに泊まるときとは違い、持って行った方が良いものがありますので、チェックしてみましょう。
・手土産
食品類が好まれる傾向です。一緒に食べられるものや、普段自分では買わない、少し特別感のあるものも良いでしょう。夏場なので、日持ちや賞味期限にも気をつけましょう。
・着替え
訪問の際の服のままだとリラックスできない場合があります。ゆったりとしたお洋服があると便利です。ただし、自分の自宅で着る部屋着やスウェットスーツなどではなく、あくまでも帰省先での着替えなので、ゆったり感の中でも清潔感が感じられる装いにすることがポイントです。ふいの別のお客様が来ても失礼のないレベルのものを用意しましょう。
・パジャマ
忘れずに持っていきましょう。日頃のパジャマがくたびれていたら、この機会に新調してもよいでしょう。
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・下着
宿泊日数に合わせて枚数を用意しましょう。ご主人の実家では洗濯機を借りづらいかもしれません。
・タオル類
家族全員で泊まる場合には、バスタオルをたくさん使用することになります。念のため、家族分のタオルは持っていきましょう。あらかじめ用意してくれている場合もあるので、その際は、感謝の気持ちを伝えて使わせていただきましょう。
帰省におすすめのタオル
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・エプロン
ご主人の実家の場合はなるべく持っていき、お手伝いをする気持ちを表現しましょう。「お手伝いはしなくて大丈夫」と言われたら、その気持ちをありがたく受け入れましょう。そして、食べ終えた器をキッチンに運ぶなど、臨機応変にエプロンはつけない程度のさりげないお手伝いをしましょう。
帰省におすすめのエプロン
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・基礎化粧品セット
実家の場合は、あるものを使うこともできますが、ご主人の実家では借りにくいもののひとつです。日頃自分が使っている基礎化粧品や、携帯用セットなどがあると便利です。
・歯ブラシ
忘れやすいので注意しましょう。お客様用の歯ブラシを用意しておいてくれるかもしれません。持ってきた旨を伝え、お客様用の歯ブラシは、とっておいてもらう方が良いでしょう。
・お出かけ用の服
訪問時に着用していた服や室内着とは別に、お出かけ用の服も用意します。少々かしこまった席で食事会をすることになっても慌てずに対応できます。着る機会がなかった場合には、帰るときに着ても良いでしょう。
・保険証、常備薬
万が一のことを考えて、保険証や常備薬は忘れずに持ってきましょう。
手土産
選び方
ご主人の実家への帰省の場合、夫婦で話し合って、義父母が喜ぶものを選びましょう。その他、みんなで食べられる菓子類から漬物などをはじめとした食卓で出せる食品類は好まれます。その場での会話もはずむでしょう。お盆で親戚が集まる場合には、親戚の分も用意しましょう。金額は2,000~3,000円代程度が一般的です。熨斗は基本的に必要ありませんが、つける場合には「御挨拶」「御土産」などの表書きをします。
お仏壇用お供え物
お盆の帰省なので、できれば手土産とは別にお仏壇へのお供えものも用意しましょう。少し高級なろうそくやお線香も良いでしょう。故人の好きな食べ物などをお供えする際は、熨斗を「御供」としてつけましょう。お土産を渡すときに「こちらはお仏壇用のお供え物です」と伝えて渡しましょう。
渡し方
通常の訪問マナーと同様に、はじめに通されたリビングなどでご挨拶をしたあとに紙袋から出してお渡しします。相手に向けて「お世話になります。自宅の近くで評判の○○です」などとひとこと添えて渡しましょう。冷凍や冷蔵が必要なものは、その旨も伝えて早めに保存してもらうようにしましょう。
紙袋は汚れから守るものなので、基本的には中の品物だけを渡し、紙袋は持って帰ります。ただし、「紙袋もお預かりしましょうか?」と尋ねられたら、「ありがとうございます」とお渡しして再利用してもらうか処分してもらいましょう。
帰省をしたら
服装
訪問の際は清潔感のある動きやすい服装で、ビジネスほどかたくなく、逆にラフ過ぎない装いにしましょう。また華美なアクセサリーは避けた方が好感度が高いでしょう。
その他、着替えとして訪問したときとは別のリラックスできる洋服を用意すると良いでしょう。しかし、自宅にいる時のリラックス度とは違いますので、ゆったりした着ごこちの良いもので小綺麗な印象の服をセレクトして持っていきましょう。
挨拶
挨拶は明るい声でしっかりとしましょう。小さい子どもがいる場合には事前に練習をしておきましょう。 会えた喜びを笑顔で表現し、「お世話になります」と滞在に対する感謝の気持ちを伝えることも忘れないようにしましょう。
過ごし方
子どもがいる場合、おじいちゃんおばあちゃんと孫が触れ合う大切な機会でもあるので、より仲良くなれるように配慮しましょう。あと片付けのお手伝いを任せてもらい、その間に一緒に遊んでもらったり、子どもが好むところにみんなで出かけるのも良いでしょう。子どもの好みなどをあらかじめ伝えておくことも大切です。
帰省しないとき
お盆の時期に帰省できないときも、決まった時点でなるべく早めに連絡をしておきましょう。楽しみにしてくれている場合もあるので、あまり近くなってからだとがっかりさせてしまう可能性が出てきます。
帰省できない理由も必ず添えましょう。
また、お盆には帰省できないけれど、次回の帰省予定も併せて伝えると良いですね。
まとめ
お盆の帰省マナーの基本は心得ておき、あとはそれぞれの家によって事情は異なりますので、どのように応用していくか、実情に合わせていかに柔軟に対応していくかが重要です。大切な思い出となるよう、ぜひ貴重な帰省の時間を楽しんでくださいね。
監 修
江頭 美鈴さん
日本サービスマナー協会 認定マナー講師
マナーは、相手を思いやる気持ちが基本にあり、人と人とのつながりに潤いを与えてくれます。マナーの基本を知り、心豊かに日々を過ごせたら素敵ですね。イメージコンサルタントとしても、ブラッシュアップのお手伝いをしております。