伝統の手仕事から広がる
ものづくり
ブランドのはじまりは、バングラデシュから来日した社長のアハメド氏が、母国のノクシカタという伝統的な刺繍製品やサンダルなど、日本の女性にもかわいく取りいれてほしいという思いから。企画・デザインは日本国内で、生産はバングラデシュの自社工場と連携し、現地の熟練した職人たちが脈々と息づく手仕事やテクニックを活かしながら、ものづくりをしています。
真冬でもTシャツで過ごせるくらいバングラデシュは暑い国。そんな現地で愛用されるユニークなレザーサンダルからはじまり、現在ではシューズやブーツ、それに合うバッグも……と商品数を増やしていきました。
ショップは吉祥寺パルコへの出店を経て、今年2012年11月に同じく吉祥寺に路面店をオープンしたばかり。路面店になってからは男性のお客さまも増加中とのことで、取材時にもご自身のものを探しに来られたのか紳士のお姿が。
またバングラデシュの文化、革の魅力を伝えるべく、店内でワークショップを開催することも。レザークラフトに興味がある方、バングラデシュの魅力に触れたい方もぜひ、足を運んでみてください。
ブランドをかたちづくる
"ふたりの女性"
「C.I.L.」と「Diu」。コスミックインフォリンクが展開する2つのブランドにはそれぞれ、ライフスタイルや着こなしまでイメージする女性像があります。
「C.I.L.」は、インドやメキシコ、モロッコなど、スパイシーで刺激的な国を好み、世界中を元気に旅するような女性。リサーチ段階ではトレンドカラーなど参考にするものの、靴やバッグなど商品のくくりに縛られず、生活や自然のなかで気になった色やディテールを取り入れながら、自由に幅広くカラーイメージをふくらませます。
一方の「Diu」はヨーロッパ調。北欧やパリ、イタリアなどのファッションや文化に関心があり、ゆったりリラックスして過ごす生活を大切にする、いわば『リンネル』のような世界観が好きな女性。キャメル、ブラウン、ダークブラウンなどナチュラルカラーをベースに、あまりブレが出ないよう色展開を定めていきます。
同じカジュアルでナチュラルなブランドでありながら、人物像を使い分けてバリエーション豊かにブランドイメージを確立している「C.I.L.」と「Diu」。みなさんはどちら派でしょうか。
(写真上)実際にある風景のなかで気になった色の組み合わせをレザーで配色し再現、質感をみる。夕日、壁、バングラデシュ、メキシコの街なみなど。写真や本もデザインソースに。よくみると唐辛子も!
革そのままをあじわう
シンプルケア
素材、風合い、スタイル――。さまざまな点で天然、自然を大切にする「Diu」「C.I.L.」の商品。提案するお手入れ方法もナチュラルかつ、いたってシンプル。
おすすめのケア用品は『Leather MASTER』プロテクション/保湿クリーム。ブラシで汚れを落としたあとは、このクリームをまんべんなくのせるだけでお手入れが完了。防水効果も兼ねているため、これ1本あれば安心のまさにオールインワン。
肌と同じく内側までうるおいを浸透させて、傷やムラを目立ちにくく、あるいはなじませる、革の質感をありのままに活かしたケア方法。お化粧して隠してしまうのではなく、革本来の傷や毛穴、筋など自然でいいものを消しすぎないように。
上質な革や巧みな手仕事を結実させた商品は、決して安くはない一方、大切に持ち続けられる喜びも与えてくれるもの。革だからと特別扱いせず、毎日の生活でおおらかに使いこんでいってほしい。傷やムラも味わいとなり、風合いが増していくよう考えられたデザインと品質。自信があるからこそ提案できるシンプルなお手入れ方法です。
たいせつな足を守る
「Diu」の靴
「Diu」のシューズは、クッション性を高めたインソールシリーズを定番で揃えています。コンフォートシューズにはコルク材など硬めのインソールを提案するブランドもあるなか、「Diu」のソールはやわらかめ。
足は"アーチ"と呼ばれる曲線で形成され、有名なのが土踏まず。また、土踏まずと平行して外側にもアーチが。この2つの縦アーチを支えるべく「Diu」オリジナルのアーチパッドインソールは開発されました。パッドに高低差を出すことで足を入れたときにふんわりと沈み、両サイドから包み込むように2つのアーチを支えてくれます。
さらに横アーチと呼ばれる親指から小指へかけての曲線は、歩行時ひときわ体重がかかり変化が大きい部分。
この体重がかかる指の付け根や甲部分を、ぐるりとスポンジ素材で覆ったのが「ハンドステッチ入りレザーシューズ」。外反母趾で骨が当たりやすい方、歩き疲れがひどい方、スニーカーなど楽ちん靴がお好みの方。アーチパッドで崩れを予防し、スポンジ部分でケア。たいせつな足を守ってくれる、いたれりつくせりのシューズです。
余談ですが、ゆるゆるのスニーカーを履き続けるのも外反母趾を誘発する原因。きつくてもゆるくてもアーチは崩れやすくなるため、ヒールは履かないから外反母趾とは無縁、と思っている男性、要注意ですよ。
やわらかくすべらない
裏張り不要のレザーソール
通気性がよく、履くほどに足になじむレザーソール。難点はそのままでは滑りやすいこと。裏張りで滑りやすさは防げるものの、通気性のよさや足なじみなど元々のメリットが損なわれ、見た目にもレザーならではの上質感、味わいを失う場合も…。
新品は硬い場合が多いレザーソール。「Diu」の「レースアップシューズ」は、特殊な染料で丸染めし返りをよくしたのち、丸くくり抜いた部分に生ゴムをはめ込んだ完全オリジナル。
裏張りには通常、合成ゴムが用いられるなか、接地感や本革と合わせたときのなじみを考え、自然素材どうしの組み合わせにこだわった履きごこちと便利さに、病みつきになるお客さまも多数。レザーソールの特性は残しつつ機能性をプラスした、靴の勉強を重ね靴を愛する小林さんと、バングラデシュの職人たちが作り上げた「Diu」の自信作。
リンネル好きにすすめたい
ナチュラルワークブーツ
男性客からメンズサイズの展開を所望されることも多いというワークブーツは、この秋に販売を開始した「Diu」の新作。本格的なワークテイストを随所に取り入れながら、あくまで「Diu」のイメージする女性がかわいく履けるよう、工夫がほどこされています。
ソールは、ワークブーツらしい厚みと安定感をもたせながらもウェッジヒールで女性らしく。クレープ素材、弾力のあるスポンジと生ゴムを重ねてクッション性を大切に。また、履き口は切りっ放しがワーク系では主流のなか、袋縫い処理してラフさを抑えやわらかな印象に。素足に触れても心地よく、タイツと合わせるときも履き口でこすれてしまわないよう、肌触りにも配慮しています。 丈の長さはパンツでロールアップしてかわいいバランス感、スカートでも足がきれいに見えるようにと、試行錯誤が重ねられました。
2種類の革を切り替えて使用しているのは、つま先から足首までの部分はしっかりとホールド感を出したいため。反対に足首から上は何年も履き込んだようにやわらかくなじんだ感触を再現できるよう、ナチュランでもロングヒット中の「3wayレザーバッグ」と同じ、しっとりとやわらかなオイルレザーを使っています。
今回インタビューでご協力いただいた小林さん、原さんより『ナリタチ、カタチ。』をご覧のみなさまへおみやげをいただきました。「Diu」「C.I.L.」オリジナルキーケースは抽選で。撮りおろし写真を使ったオリジナル壁紙は全員プレゼントです。
>> アンドロイド用壁紙(1440×1280)
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