半世紀の歴史、技術が結集されたハルタ×ナチュラン別注ローファー
初めてのレザーシューズがこのブランドだった、という方も多いのではないでしょうか。学生靴トップシェアブランド「HARUTA(ハルタ)」は1917年・大正6年創業、今年で96年目を迎える国内有数の老舗シューメーカーです。
中でもローファー作り56年の実績で培われた品質へのこだわり、履き心地と耐久性に惚れ込んだナチュランバイヤーが、旬のトラッドテイストを盛り込んだ、ナチュラルな装いによくあうタッセルとコイン、2種類のローファーを特別発注しました。
タッセルローファーは、学生靴の型と底をそのまま流用し、トラディショナルなデザインでの安心感に加え、ナチュラン特別仕様の革で素材替えし新鮮味をだしました。
革は、動物の皮を製品として利用するための作業“なめし”の中でも工程数が多く高コストな“タンニンなめし”という環境にもやさしい技術を用い、使い込むほど自然な飴色や艶、なじみを生みだす革本来の色や質感を大切にしました。
さらに、シボ付けという揉んだり絞ったりして革表面に凸凹模様をつけ柔らかくする作業をプラス。ラフな雰囲気をだすため今回のローファーに欠かせない工程です。
最後に焦がし仕上げ。専用ワックスを塗りこんだパフを部分的に押し当て、独特の色味やアタリを出す製法。履きこんだヴィンテージレザーの風合いが現れます。
靴の内側(ライニング)と中敷にも自然な風合いを残した素上げ調のオリジナル革を使用し、脱いで置いてある様子も絵になる靴を目指しました。
学生靴やアメカジのイメージが先行するローファーをコストを上げず、いかにナチュラルな雰囲気に変身させられるか。低価格での提供をポリシーとするハルタの信念と技術は、ナチュラン別注第2弾のコインローファーにも注がれています。
手しごとのぬくもりあふれるコインローファー
コインローファーは婦人靴の木型で、タッセルの王道感とは違ったスマートなフォルム。また、イタリー製のシューズをモデルにしているためヨーロッパ風のテイストで洗練された印象に。
革はタッセルと同じ焦がし仕上げのヴィンテージ調レザーと、甲のバンド部分、かかと部分に濃い目のレザーを2色使いにしたコンビカラーで旬の気分も取り入れています。合わせる服によってナチュラルにもカジュアルにも、きれい目にも履きわけられる万能さも魅力のひとつ。さらにポイントでほどこした生成り色の飾りステッチが、カジュアル感と手しごとのぬくもりを伝えています。
タッセルと異なる点は底のつくりにも。“スタックヒール”と呼ばれる層を積み上げるヒールの製法は、一見“木”のようにもみえますが、実は革くずを集めた板とゴムを層にしてできたもの。見た目の上質感にくわえ足あたりをソフトにしてくれる機能性も兼ね備えています。ばらばらのパーツをひとつずつ組み立てて成型するため、底をつくる時間だけでもタッセルの一体成型と比べ、ゆうに10倍以上の時間と手間隙がかかっているとのこと。
スタックヒールは通常、全体のコストバランスからいって最低でも1万円台後半くらいの靴でないとつけないもの。ハルタがもつ技術の蓄積があるからこそ、品質・価格ともに実現できたローファーです。
(写真下)パーツごとの抜き型をオリジナルの革に置いて。手仕事の工程が多い北千住の工場では、日に400~500足程度を製造。量産体制の工場ではこの5倍近くを製造するため少ない。ナチュラン別注ローファーも北千住うまれ。熟練した職人による丹念な仕事があってこその一品。
卒業しても、一番身近な革靴であり続けたい
1足を365日。学校へはもちろん、遊びに行くのも同じ靴というくらい、1日中ローファーや学生靴をはいていた人も少なくないのでは?
本来は1日、2日休ませないと革や靴自体が痛みやすくなるためよくないのですが、それでも1年、2年と履き続けられてしまうのは堅牢なつくりである証拠。
学生時代をともに過ごしてきたハルタの靴が、懐かしさと一緒に履きやすさ、安心感を思い起こさせるのは、常に日本人の足にあうモデルを追い求めているから。最近では、欧米人のように甲が低くなってきている日本人の足にあわせ、甲部分を数ミリ落として調整するなど、見た目にわからないほど細かなマイナーチェンジを繰り返しています。
右の写真に並んだ、デザインと革の組み合わせをかえて生み出された15種類のレザーシューズも、そうしたモデルチェンジを繰り返した、たったひとつの木型のみからつくられています。
革の風合いやデザインが違えば、見え方、履き心地が変わる。自分の足に合った靴を選ぶ楽しさを、洋服を選ぶようなワクワク感と同じように感じて欲しい。甲が高いのが悩み、という方にはバレエシューズタイプを。足が細く甲も低いのが悩み、という人にはレースアップタイプを。自分の足と靴の関係、相性を発見できるきっかけになればと考えられたシリーズです。
サイズ選びのコツ、ワイズも忘れずに
靴選びは長さだけでなく幅も大切。ワイズ(幅)は規格が定められておりA〜Eのアルファベット順にサイズが大きくなっていきます。日本人の足に合うのはD,Eあたりといわれ、ハルタのローファーの多くはEE(2E)でつくられています。
ハルタの靴は大きく感じる、というお客さまも近頃多いそう。C,Dを中心とするインポートの靴に触れる機会が増えてきたわたしたちに、日本製の靴は少し余裕があるように感じるのかもしれません。そこで、幅をポイントにした靴選びが重要に。
革靴は伸びる、といわれますが伸びるのは幅。一度伸びてしまったら縮むことはありませんから、試着の際は幅がちょっときついかなと思うくらいで丁度よいのだそう。痛いと感じるのはだめですが、少しばかり窮屈くらいが履きこむうち足の形になじみ快適に履き続けられるそう。別注ローファーは柔らかな革を使っているためより伸びやすいので、いつもより半サイズ程度小さいサイズがおすすめです。
一方、長さは伸びることはないので、爪が痛まないよう試着の段階では指が遊んでいるくらいの余裕を持たせてください。動かせないと歩行にも支障がでてしまいます。万一、サイズが合わなかった場合は返品を承りますので安心してお買い求めください。≪返品について詳しくはこちら≫
(写真上)左が新品。右は約1年半ほど履いた状態。足の形に合わせるようにふっくらと丸みがでてきます。
今回インタビューでご協力いただいた春田社長、春田課長、企画の小西さんや工場のみなさんより『ナリタチ、カタチ。』をご覧のみなさまへおみやげをいただきました。皮革用クリームは抽選で。撮りおろし写真を使ったオリジナル壁紙は全員プレゼントです。
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【HARUTA直営店のご案内】
横浜赤レンガ倉庫店/お台場ヴィーナスフォート店/大阪なんばパークス店の3店舗にて営業中。
詳しくは公式ホームページをご覧ください。
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