幸せを呼ぶコインの名が
由来の王道ローファー
ここ数年のプレッピーやトラッドブームで人気が再燃しているローファー。ハルタ×ナチュランのコラボローファーも、ご好評につき第3弾の発売を迎えました。
前作に続いてのコインローファーですが、ブラウン系から流行のダーク色に一新、そしてなんといっても目玉は本当にコインを入れてしまったところ。そこで今回の主役でもあるコインと、ローファーの歴史についてまずは紐解いてみます。
前作と新作は、いずれもルーム(甲の上にかけたバンド)にスリットを入れたデザインが特徴の「コインローファー」「ペニーローファー」と呼ばれるタイプで、アメリカやイギリスの硬貨、ペニーコイン(1セントの別称)が名前の由来です。
ローファーの誕生は1930年代のアメリカ。その後1950年代に流行したアメリカントラッドに不可欠なアイテムとして、ローファーが1大ブームに。当時ハーバードやイェール大学などのアイビーリーグに所属していた学生が、ペニーコインをスリットにはさんでいるスタイルが注目され、アメリカはもちろん日本でもローファー人気が加速しました。
コインを入れるに至ったエピソードは諸説ありますが、もともと『幸せのコイン(ラッキーペニー)』といわれ、時計やペンダントなど装身具のモチーフにするなどお守りのような存在であったペニー。スリットに入れることによって、幸運が訪れると信じられていたようです。
またラッキーペニーは「道に落ちているペニーを拾うと幸せな日になる」「リンカーンの顔が上向きに落ちている、さらに年代が古いとなおよい」などさまざまな逸話を持ち、遊びごころにあふれつつも信仰深いアメリカで愛され続けているコインです。
今回のコラボローファーにお付けする、レトロな雰囲気のコインはハルタのオリジナル。ラッキーペニーをイメージして30年ほど前に製造し、倉庫に眠っていた貴重なデッドストックを蔵出ししていただきました。コインは取り外しができ、入れたときには歩いていてふいに取れてしまわないよう、ルームの裏側から当て革をしステッチで縫い上げているため、コインをしっかり包み込んでくれます。
「よい靴はあなたを素敵な場所へ連れて行ってくれる」という名文句がありますが、コイン入りローファーはきっと幸せで素敵な場所に、みなさんを連れて行ってくれるはずです。
なまけてオシャレができる、唯一無二の革靴
ローファーの語源は「のらくら者」「なまけ者」という英語から。靴ひもを結ぶ必要がなく、気楽に履いたり脱いだり出来ることから名づけられました。
普遍的なデザインは非常に素敵で、マジメなようで不真面目。少しかしこまったブレザーやジャケットとのパンツスタイルにも、テロっとした素材のスカートやワンピース、短パンのような夏の軽装にも、ちょっと近所へ散歩に出かけるような気楽な格好にも違和感なく履けてしまいます。多くの服装に合って、気に入ったらこればかり選んでしまう、ある意味で危険な靴が、ローファーであるとも言われています。力を抜いているように見えて、実はちょっぴりおしゃれを意識しているスタイルにこそ似合うという、矛盾がしっくりくるシューズです。
また構造は単純かつ軽やか、完成されたデザインと歴史に相応しい技術を詰め込んで、価格帯は一般的なドレスシューズに比べて低めを維持。のんびりした履き心地を求めることが可能な、気軽にオシャレを楽しみたい人のための革靴として唯一無二の存在だとデザイナー・中塚さんは話します。
デザインが主張し過ぎず基本・原点に忠実で雑味を感じさせないからこそ、時代時代のよそおいの変化を広く受け入れられるのかもしれません。さまざまな服とのコーディネートを無理なく完成し、履き手のチャレンジをこころよく許してくれる稀有な靴と言えます。
さまざまなコーディネートに合うということは、幅広い年齢の人が履ける靴でもあるということ。ハルタの直営店「sprout haruta factory」でも、30〜40代を中心に、20代や50代60代まで、選ぶ靴が年代で違うケースがほとんどというなか、コラボローファーは本当に幅広い世代の方に好評だそうです。また、みなさんびっくりされるのは「安い」ということだと、横浜赤レンガ倉庫店・店長の触沢さんは言います。
このつくりでこの価格はほかのブランドではなかなかない、2足買っても1足分のお値段ですね。と、いろいろなお店を回ってローファーを探されている方は特に驚かれるとのこと。
安く提供できる理由は、長年にわたり足入れや改良を重ねた学生靴など、既に完成された木型や型紙、抜き型を兼用しているから。グレーディング(標準寸法の型紙をもとに、大小のサイズの型紙を作ること)という工程や、この工程に際し少しずつ変わってくる足入れの調整まで、本来発生するはずのコストで、より質のよい革を使うこともできます。
既存のものを使って新しい靴に生まれ変わる。第2弾と第3弾はまったく同じ木型や抜き型を使っていますが、まさに素材替えによって新鮮味が感じられる、ひとつのよい例です。
ハルタは学生のためだけのブランドじゃない、もっとたくさんの方に履いてもらいたいという願いが、価格やコラボレーションなどの企画に反映されていることが、お店からも靴自身からも伝わってきます。つくりの良さと安心感は、現役の学生さん、そのお母さま世代も(もしからたらおばあさま世代も)たくさんの方が経験されていることと思います。大正6年創業の老舗ブランドが生み出していく温故知新。ぜひ3世代でお楽しみください。
(写真下)第3弾は、春から夏にかけて素足などで気軽にはいてもらえるよう、本体のブラックにホワイトソールと整頓されたホワイトステッチが印象的な、カジュアルでメンズっぽい雰囲気のトレンドを取り入れています。ブラックも光の具合でネイビーにも見えるくらいのライトな、通年で履いてもらえる色味を選びました。夏はホワイト系のワンピースやボトムスで爽やかに、足元をブラックで引き締めるスタイリングがおすすめです。
≪アフターサポートも万全≫
ステッチの糸切れやアッパーの傷みなど、修理が必要になった場合は直営店までご相談ください。自社工場にてオリジナル素材を使い対応してくれます。ファクトリーブランドならではのうれしい付加価値です。
※修理費は経年数にもよるため直営店舗で購入された方は各店舗へ、ナチュランでご購入の場合は、ナチュランを通してお問い合わせください。
足元からワクワクするような気持ちをこめて
学生靴の製造販売で培ったノウハウをもとに、さらに幅広い世代の女性に心地よく足元のおしゃれを楽しんで欲しいという思いから、2009年より本格始動した『HARUTA WAKUWAKU(ハルタ ワクワク)』。
「ノンエイジカジュアルシューズ」をブランドコンセプトに、学生靴のピカピカでかっちりとしたガラスレザーとは異なる、柔らかで足になじみやすい風合いの牛や山羊の革を使い、ナチュラルで可愛らしい雰囲気のシューズやサンダルを提案しています。色やポイント使いで取り入れる控えめなトレンド感が、流行を追いすぎるのは気恥ずかしいけれど、ただラクチンなだけの靴でも物足りない、という上の世代の方にも喜ばれています。
はきごこちにも定評があり、たくさん歩けて旅先でも疲れにくい靴を探しにくる方も多いそう。足を包みこむ形状のカップインソールを入れている靴も多く、汚れが気になったら外して靴本体と別にお手入れができ便利です。ほかにもクレープソールでクッション性をよくしたり、ストラップにはゴムを入れて伸縮性を出したり、細部まで履きやすさに配慮されています。はきごこちの良さはそのままに、トラッド風やレトロ風なデザインできれいに履けるものも用意しているので気分に合わせてお選びいただけます。
ワクワクのカラーバリエーションは、定番のブラウン系に挿し色を入れて3〜4色をベースに展開されています。挿し色はシーズンごとの流行色を取り入れたり、サンダルには夏の足元のポイントにヴィヴィッドなオレンジやグリーンを使うことも。
またワンポイントステッチやダブルステッチといったステッチワークや、シーズンごとの楽しいポイントにもご注目を。ジュートのサンダルなどに使われているアニマル柄の中敷は今回で4シーズン目を迎えます。キリンや象、うさぎ、リスや蝶などに草花も加わった、にぎやかな森の動物たち。履いてしまうと見えない中敷ですが、脱いでおいてあると目を引くもの。柄も中塚さん自らが起こして、アッパーの色と柄の色を合わせて統一感を持たせています。動物のほかにもワクワクを表現する柄シリーズを増やせていけたらと考えているそうです。
昨夏もこの中敷を使ったジュートサンダルがナチュランでも好評でした。今回はブラウン・ブルー・レッドの3色をナチュランで販売します。
(写真上)左のブルーと右のピンクのシューズは、ワクワクの初期から使っている木型でつくられている甲が低く足にフィットするタイプ。はじめて履いた瞬間は少し圧迫感があるものの、履いているうちに革の柔らかさもあり心地よく馴染んでくるそう。
(写真下)スタックヒールは磨きすぎず、あえてガサガサ感を出してナチュラルな雰囲気に。
ハルタのお店にもぜひ遊びにきてください♪
2月22日より、横浜赤レンガ倉庫店の店頭にてナチュランのポップアップコーナーが設置されています。第1弾から第3弾までのハルタ☓ナチュランコラボローファーや、ハルタワクワクの春夏新作、ナチュランで取り扱い中の「kanmi.」のポーチなど小物類に、「fes」のレザーバッグなどもお買い求めいただけます。
赤レンガ倉庫店のスタッフはみなさん、靴と接客のスペシャリスト。デザイナーの中塚さんも感心するほどフレンドリーにお客さまの心をつかんで離さない!という接客を体験しに、ぜひお店にもお運びください♪
※ポップアップコーナーのディスプレイは掲載画像と異なる場合がございます。
【HARUTA公式ホームページ】
>> 「sprout haruta factory」横浜赤レンガ倉庫店
インタビューにご協力いただいたデザイナー・中塚さん、赤レンガ倉庫店店長・触沢さんに『ナリタチ、カタチ。』をご覧のみなさまへおみやげをいただきました。ノート&ボールペンセットは抽選で。撮りおろし写真を使ったオリジナル壁紙は全員プレゼントです。
>> アンドロイド用壁紙(1440×1280)
>> iPhone用壁紙(640×1136)
>> PC用ワイド壁紙(1366×768)
>> PC用壁紙(1280×800)
>> 「HARUTA」アイテム一覧