【 kanmi./ カンミ】のナリタチカタチ　｜ナチュラル服や雑貨のファッション通販サイト　ナチュラン

やわらかな風合い、天然素材のやさしい心地よさ。ぬくもりのあるデザインがナチュランでも人気の『kanmi.（カンミ）』。素朴な質感やハンドクラフトの雰囲気が素敵なバッグや小物の魅力を、デザイナー石塚さんにうかがいました。

かわいいだけではない
『kanmi.』の丹念なしごと

東京浅草・雷門より程近い一軒家にアトリエ兼ショップをオープン以来、ユニークであたたかみのあるデザイン、乙女心をくすぐるネーミングの商品をたくさん生み出してきた『kanmi.（カンミ）』。
石塚さんをはじめとするスタッフの、ものづくりへの深い愛着と、細部へのこだわりを丹念に積み重ねたしごとに、年を経て確かな目をもつ世代の女性客が増えてきたという。かわいいだけではないからこそ、革を扱うブランドへの信頼がうかがえます。

（写真下）ブランド創業当初からのロングセラー『アコーディオンウォレット』。石塚さんイチオシカラーはグリーン。より収納力のあるロングタイプもおすすめ。

おいしい名前の名付け親
名前が先か、カタチが先か

商品名にも目をとめずにはいられない『kanmi.』のアイテム。
”しずく”という言葉の響きが気に入り、そのカタチをデザインに起こした『しずくバッグ』。逆にカタチから入った『キャンディシリーズ』は、水玉柄の商品企画を軸に、水玉→飴玉→キャンディと、連想ゲームのようにして名前を決定。ほかにも『ドーナツバッグ』はまぁるい持ち手、『ミルフィーユバッグ』は仕切りが多い層構造を商品名で表現。
名付け親は『kanmi.』唯一の男性スタッフ松永さん。石塚さんとご夫婦のお二人は甘いものに目がなく、ついついたべものの名前が浮かんでしまうとのことで、新作も秋が旬のたべもので試作検討中。おたのしみに。（写真は松永さんのアイディア帳）

手触り、質感、色。
表情ゆたかな革えらび

革選びの基準は手触り、質感、そして色。
指や手のひらで触れてしっとりと気持ちいい手触り感を大切に。また、折りたたんだり縫い込んだりして作り出す『kanmi.』独特のまろやかで愛らしいカタチを表現するため、柔らかさや硬さなど質感の見極めもたいせつなポイント。
色は、定番のキャメルやチョコのほか『kanmi.』ならではの差し色も交えて。茶色味のある赤や、グレーがかった緑など、真っ赤や原色の緑にはない、少し渋みが加わった懐かしさを感じる色が印象的です。

（写真上）なかなかお目にかかれない染色後そのままの牛革。石塚さんがいるほうが背、反対側がお腹で、脚とわかる部分も…。

長く愛用してほしい。
国内生産を大事にする理由

毎日のように使うお財布。特に開け閉めが多いホックやファスナー部分がどうしても弱りがち。手に馴染んだ愛用品がほころんでしまったとき、新品を買うのではなく直して末永く使ってほしい。生み出したところで修理を受けるのが一番と、アトリエや国内の職人など、目と手が行き届く範囲で生産を続ける理由のひとつはここに。
また、長く使うコツは、磨くこと。細かな傷はすぐに磨けば目立ちにくくできるそう。革も生き物。人の肌のように保湿が大切で、乾燥に気をつければツヤが違って汚れもつきにくく長持ちする。ドイツのケア用品メーカー『コロニル』がおすすめとのこと。

写真は松永さん愛用の『アコーディオンウォレット』6年モノ。ホック部分の色違い革が取れた状態もアジに。これを見て購入を決めるお客さまも多数。

kanmi.の代表作
『キャンディシリーズ』

革と帆布、二種類の素材で展開しているキャンディシリーズは、いずれも水玉の大きさや間隔、余白と配置を何度も調整し試行錯誤をくりかえした完全オリジナルの水玉模様が特長の女の子らしさを感じるシリーズ。
平面の状態と、商品として立体的にみる印象は異なるため、図面をプリントアウトしてはお財布やポーチに巻いて観察。小さなお財布でも大きなバッグでも水玉のよさが活きるよう、それぞれの商品に水玉がいくつ入るかも意識して。
ポップすぎず大人しくもなりすぎない。『kanmi.』の美学がつまった『キャンディシリーズ』にもご注目を。

kanmi.らしさがつまった
『ガマグチ』と『しずく』

昔なつかしいお財布といえば”ガマグチ”。レトロ人気にのってガマグチブームも再来中のいま、『kanmi.』はお財布はもちろん、ポーチやトート、ポシェットまでバラエティ豊富。素材も、布とガマグチを組み合わせた商品が一般的ななか、革で作ってくれる数少ない職人を探しあて実現した『kanmi.』のガマグチシリーズは貴重な逸品。

コロンとしたフォルムが愛らしく、ナチュランでも人気の『しずくバッグ』。マチを3つのパーツで縫い合わせて、ふっくらとした丸みに丈夫さも添えて。入れ口の処理は、切りっ放しと”へり返し”という内側へ丸め込む手法を、革を2重にして良いとこどりに。この細やかさもkanmi.の魅力です。