【 PRISTINE / プリスティン 】 のナリタチ、カタチ。

今回は多くの女性に知ってほしい「布ナプキン」の話題を中心に、オーガニックコットンのライフスタイル提案ブランド「PRISTINE（プリスティン）」デザイナー道端さんと広報の内田さんにお話を伺いました。

はじめに――

今回、プリスティンの取材を終えて真っ先に知ってほしいと思ったのが布ナプキンのお話です。
店頭でお客さまとお話する時間が一番長い商品が布ナプキンというくらい、みなさんの関心が高く質問もいろいろ受けるそう。取材スタッフも目からうろこが落ちっぱなしでした。
ナチュランでもプリスティンをはじめ、いくつかのブランドの布ナプキンを販売してきたものの、使用しているスタッフは実はほとんどいませんでした。しかしながら今回の特集でナチュランスタッフが布ナプキン生活に挑戦！10ヵ月間使い続けているスタッフの体験レポートも後述します。
生理痛が軽くなる、冷えがやわらぐ、かぶれにくい、環境にやさしいなど、さまざまな利点を耳にしつつも今一歩ふみきれなかった布ナプキン。気になっていたけど伸ばし伸ばしになってしまっていたという方、正直あまり関心がないという方も、この紹介が布ナプキンとオーガニックコットンを身近に感じ、体と日々の生活を見つめなおすきっかけになればと願います。

プリスティンは
一日にしてならず

『すぐに認知されなくても、大切だと思うことはやり続ける』
オーガニックコットンのライフスタイル提案ブランド・プリスティンと、プリスティンを運営する「avanti（アバンティ）」が掲げる指針です。

アバンティがオーガニックコットンの取り扱いを開始したのは1990年、バブル景気が終焉を迎えつつある20年あまり前のこと。無農薬、オーガニック、有機という言葉にまだ馴染みが薄い時代でした。
衣食住など、日々の生活に関わるすべての安全と安心。当たり前すぎて気にとめることもなく、手放しつつあったもの。当たり前を取り戻し、続けていくのは今の時代とても難しくなりました。

オーガニックコットンは3年以上、農薬や化学肥料を使わない畑で栽培された綿。まさに『オーガニックは一日にしてならず』。プリスティンのロゴにもちょこんと鎮座する守り神、ナナツホシテントウ虫が害虫を食べる益虫として活躍しています。
オーガニックコットンはどんな工程にも手間がかかるため、誰もが買い求めやすい価格の商品とはいえないのが現状です。
しかしながらオーガニック製品が選択肢のひとつとして、確実に根をおろしはじめているのも事実。

環境や生産者・消費者の安全、サスティナブルなどへの関心から使いはじめる方も多いオーガニックコットンですが、気持ちがいいからまた使いたい、とシンプルに思ってもらえる商品づくりをプリスティンは続けています。

“気持ちがいい”にはいろんな意味があります。
「丈夫である」「家で洗濯ができる」「いろんな場面で使いまわしができる」。素肌にストレスを与えず、家で洗えて長持ち。
手に取ったときのワクワク感と使い始めてからの満足感、続けられる安心感。オーガニックコットンの気持ちよさは、年齢も時代も問いません。肌にもこころにも“気持ちがいい”ことが、ひいては環境への配慮につながっていけば――。

現在、プリスティン自由が丘店では毎月8のつく日に「リプリプロジェクト（Re PRISTINE PROJECT）」をおこなっています。生成りなど天然の綿の色を大切にするプリスティンの商品は、シミをつけたり汚してしまうと目立ちやすいため、着られずタンスに眠ったままのものが少なくないそう。そこで依頼を受ける・回収するリサイクルプロジェクトを発足しました。
草木など天然の染料で職人が1枚1枚染色する「Re-COLOR」。汚れた部分を刺繍やほかの生地と縫い合わせてあらたな魅力を引き出す「Re-MAKE UP」。着なくなった肌着を必要としている誰かに届ける「Re-USE」。ほか、そのままでは使えなくなったものを繊維に戻し詰め物にしたり糸にしてあたらしい命をふきこむ「Re-COTTON」。

少しでも多くの人の理解でオーガニックコットンの普及が進めば流通が広がり、価格が抑えられる日も近いかもしれない。一枚の布を手にした瞬間に何かが変わることはないでしょう。でもゆっくりと確実に、未来は明日から変わってゆくはずです。

(写真下2枚)リプリプロジェクトで一番依頼が多いRe-COLOR。木の皮や実などを煮出してTシャツや肌着、ぬいぐるみも染色できます。栗で染めると栗の香りがするそうで……職人さんは匂いをかぐと何で染めたかわかるそうです。すごい！

アンダーウェア

素肌に直接身に付けるものだから、オーガニックコットンの心地よさがより感じられるアンダーウェアには、プリスティンのこだわりがたくさんつまっています。無理な補正で体を締め付けない、化学繊維はできるだけ使わず、汗をかいても快適に過ごせるように。ストレスの少ないつけ心地のよさに、ほかの下着はもうつけられなくなるかも。

■ ハーフトップブラ ■
ふんわりと柔らかく伸縮性のあるカットソー地で肩こりがなくなったという方も。M,L,LLの3サイズから選べる、いちばんサイズ展開が豊富なタイプ。プリスティン誕生の1996年より販売を続けているロングセラー商品。

■ レーシーシリーズ ■
このシリーズのために開発したフラワージャカード生地にレースをあしらったアンティーク風のデザイン。
ブラジャーはノンワイヤーでソフトなつけ心地なのに、伸びの少ない生地とレースが胸を適度にホールドしてくれます。
ショーツはナチュランバイヤーがお尻にできた汗疹がこれに変えてすぐ引いてから、暑い季節は特に手放せなくなったとのこと。表側は通気性のよいぽこぽことした織地、肌に直接触れる裏地は汗をよく吸収するパイルですが、表裏で織りを変えた1枚地のため縫い目もなく薄手です。
自称お尻が大きめという道端さんが、同じお悩みを持つ方にぜひ試してほしいというのがタンガ。パンティラインが目立ちにくいので、薄手やフィット感のあるボトムスの日、浴衣のときにもおすすめだそうです。

■ オールオーガニックコットンシリーズ ■
縫製糸からホック部分、レースまですべてオーガニックコットンを使用した、世界初のオールオーガニックアンダーウェア。開発期間およそ1年を要したプリスティンの自信作です。

■ エンブロイダリーシリーズ ■
オールオーガニックコットンアンダーウェア第2弾。このシリーズの魅力のひとつ、刺繍まですべてがオーガニックコットンです。胸が大きめの方、ノンワイヤーだと外に逃げてしまう方でもバストメイクが可能なようパターンにもこだわり抜いた、心地よさとエレガントさを両立したシリーズです。
⇒ご紹介のアンダーウェア一覧

冷えとりソックス

シルク→コットンやウールなど天然素材→シルク→天然素材……と、最低4足は重ね履きするスタイルが主流の冷えとりソックス。プリスティンは最初に履くソックスを裏がシルク、表がコットンのダブルフェイスにしているため3足で4足分の効果があり、時間がないときやお洗濯も1足分らくちんです。
プリスティン自由が丘店の押見さんも愛用者のひとり。冬場は普通に生活していてもしもやけになるほどの冷え性でしたが、冷えとりをしてから代謝があがり発汗も促進され、しもやけが解消されたそうです。
お部屋でくつろいでいる時のほか、外出時に実践している人も少なくなく、靴は大きめのサイズを選んだり、かかとのないサボを合わせる人も多数。
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 ●冷えとりに最適！≪ダンスコ×岡尾さんモデル≫

おやすみソックス

おやすみ中はもちろん、夏の冷房対策にも足元からぽかぽかにしてくれる人気のソックス。内側がふかふかのニットパイル地で肌触りも抜群。足首は締めつけがないので血行を妨げることなく、就寝中にも脱ぎたくなったらすっぽり脱ぎやすいのも便利。お手頃なお値段なので、冷え性で悩んでいるお友達へのプレゼントにも喜ばれます。（写真の手前のソックスは裏返した状態です）
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プリントギャザーワンピース

真っ白なコットン地にコットンボールのような丸いホワイトプリントが裾からふわりと浮かび上がるイノセントなワンピース。たっぷりギャザーを寄せたシルエットに光と風が通りぬけ、さまざまな表情を与えてくれます。
糸から開発し軽さと涼しさを追求しつつ、裏地付きで透け感を気にせずに1枚ですっきりと着こなせます。
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知ってほしい、体のこと
布ナプキンのこと

統計によると日本人女性のおよそ7〜8割もの人が症状や重さなど個人差はあるものの、それぞれに生理痛を抱えているといわれています。また、婦人科系全般の疾患も合わせ悩みをもつ女性は年々増え続けているそうです。

生理痛の原因や症状も人それぞれ、特定や解決は簡単ではありませんが、大きく影響を与えるもののひとつに体の冷えがあげられます。おなかや腰周りをカイロや腹巻であたためる、湯船にゆっくりつかる、冷えとりグッズをとりいれるなどさまざまな対策がありますが、直接肌に触れるナプキンが体や子宮を冷やしていたら……。

赤ちゃんのおむつが布であったように、ナプキンも木綿などの布製で使い捨てではありませんでした。時代が豊かに忙しくなるにつれ便利さを求め、化学製品が発達し身の回りを埋め尽くしていくなかで、使い捨てナプキンも私たちの生活になくてはならない必需品に。一方、化学物質が及ぼす影響で、生理痛、かぶれ、においに悩む人も増えいきました。

プリスティンが布ナプキンを作ったきっかけは、1995年に発生した阪神淡路大震災でした。使い捨てナプキンが清掃もままならず山積みになっている状況を知り驚いた代表の渡邊智恵子さんは、布ナプキンによってゴミを減らし、少しでも多くの人の体や心を癒せないかと考えました。
一生の間に使用する使い捨てナプキンの数はおよそ13,700枚、布ナプキンはおよそ150枚ほどと言われています。非常事態をきっかけに取り組みはじめた商品ですが、この先も考え続けなくてはならない環境問題や、ひとりひとりの女性を体の悩みから解放する手立てにも通じるものとなりました。

布ナプキンを使い始めるにあたって知っておいてほしいお話。それは、経血は出し続けるのものではなくコントロールできるということ。

布ナプキンを使ってから経血の量がぐんと減ったという人は少なくありません。全体量が減っているのに加え、なるべく汚さないようにと意識することで、ナプキンにつく目に見える量が減るからです。多くの人が着物で過ごしていた時代は下着すらなにもつけておらず、お手洗いへ行くたび自分のタイミングで経血を出せていました。
体が経血を出し続けるのは吸ってくれるものがあると思うから。また、経血を出し続けている際に分泌されるホルモンは、出産の陣痛時のホルモンと同じ痛み物質が出ているという説も。経血が出続けていれば大きな痛みを伴うのは当たり前。知らないと生理痛は多少あっても仕方ないと思ってしまいがちですが、コントロールできれば今は出すときではないと体が覚えていき、筋力も鍛えられ、本来もっていた働きを自然と取り戻せるのだそうです。

さいごに。布ナプキンを使うことで自分の体や心の動きを気にかけたり、緊張感をもって過ごすことは大切ですが、ストレスを感じては本末転倒です。あまり難しく考えず、使い捨てナプキンの合間に気が向いたら布も使ってみる、くらい楽な気持ちではじめてみてほしいと思います。

スターターキット

はじめての方のために、ふわふわタイプ、さらさらタイプの2種類の布ナプキンと専用洗濯パウダーをセットにしご用意しました。使い始めは、多い日は使い捨てナプキンにするなど無理のないようトライしてみてください。においやむれ、かぶれのなさに驚きますよ。使用前に軽くお洗濯したり水に通すと吸収しやすく汚れも落ちやすくなります。オーガニックコットンの巾着袋つきです。
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ホルダー＆ナプキン（ふわふわタイプ）

布ナプキンを試してみたい方におすすめの、防水ホルダーと吸水ナプキンのセットです。ナプキンのストレッチレースをホルダーにかけ、ホルダーの羽に付いたスナップボタンでショーツに止めます。ナプキンの中央で二重に縫い合わせた吸水シートがふんわりと体にフィット。柔らかな天竺とさらりとした平織りの両面使えます。
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羽つき、羽なし（さらさらタイプ/各2枚セット）

ショーツに置く側の天竺面と肌に触れる側のからみ織り面の間に、吸水性に優れた織りと凹凸が大小異なるワッフル地を2枚はさんだ4枚構造。日中や普通の日用の小と、夜や多い日用に後ろ部分を大きくした大を、羽つき・羽なしでそれぞれセットにしています。羽つきは防水シート入りでより安心。吸水性に優れているので、軽失禁用としても使えます。
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ハンカチタイプ（2種類/各2枚セット）

洗いやすく、乾きやすく、さまざまな使い方ができる、お客さまからのリクエストを多数受け誕生したアイテム。綾ネルは、シャットル織機でゆっくりたっぷり空気を含ませながら織りあげた薄手で型崩れしにくい布帛地。より乾きやすく使い慣れた方にはこちらが好まれます。ニットは、ふわふわで弾力性があり、程よい厚みのあるサンドイッチパイル起毛という生地を使用し、吸水性もバツグン。安心感のある厚みで、量が多い日にオススメです。

何度か使って慣れてくると、経血を出すコントロールができるため汚れる部分が少なくなるので、上記の羽つきタイプの上にハンカチを図のように畳み方を変えたりして、1日1枚で過ごせるようになるそうです。
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パンティライナー（3枚セット）

すぐに布ナプキンに切り替えるのは心配という方は、はじまりや終わりかけの少ない日にライナーからはじめてみるのもおすすめです。
柔らかで温かみのあるエアニット（空気を多く含むよう2枚のニットを繋ぎ合わせた生地）で作ったやさしくストレスを感じない肌触り。コンパクトに畳んで携帯出来るので、お出かけの際も安心、便利。洗い替えに便利な3枚入りです。
また、使い捨てのパンティライナーについて。子宮に近いところに化学物質が含まれるものが日々あり続ける悪影響を案じ、布製のライナーにする、もしくは使わないよう提唱している婦人科医もいるそうなので、毎日ライナーをお使いの方は、この機会に布製を試してみてはいかがでしょうか。
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布ナプキン・ランジェリー用洗濯パウダー

布ナプキン初心者の方からの質問で一番多いのがお洗濯について。洗濯はどうしたらいい？きれいに落とせるの？などなど。その不安を解消するのがプリスティンオリジナル洗濯パウダー。「経血を無理なくきれいに落とせる」「しみが残らず、除菌、消臭効果がある」「地球環境に影響を与えず安心・安全」の3つのポイントを目指しました。使い方は、規定の量の洗剤を熱めのお湯で溶かして一晩つけておくだけ。スタッフの方はお風呂に入るときに予洗いしてから、ささっとつけてしまうそうです。経血はお湯で固まると言われますが、プリスティンの洗剤はお湯に反応して汚れを分解するため、必ずお湯でおこなってください。
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