読み物

新連載【おしゃれのはじめの一歩】細めの折り幅がポイント。ちょっとしたコツで垢抜ける袖の扱い方

writer 齋藤萌

シンプルなデニムやTシャツを着ているだけでもおしゃれに見える人がいます。そういう方をよくよく見てみると、着こなしに工夫がある様子。

そこで今回の企画では “着こなし” に焦点をあて、いつものコーディネートをこなれた印象にアップデートできる小技の数々をご紹介します。

紹介してくださったのは雑誌やテレビなどでスタイリストとして活動する傍ら、一般の方に向けたLiltin’(リルティン)ファッションコーディネートサービスを運営している植村美智子(うえむらみちこ)さんです。

第1話目は、「袖の折り方」についてうかがいました。

折り幅が細い方が、より洗練された印象に

手首を出すことで華奢さが加わりメリハリのあるコーディネートになることはわかっているけれど、折り方に迷ってしまう、という方も多いのではないでしょうか。

けれどちょっとしたコツさえわかれば、誰でも簡単によりおしゃれな袖の折り方を取り入れることができます。

植村さん
「カフスを全部折り返すよりも、カフスを半分に折って折り幅を細くする方が “今” の空気を取り入れることができておすすめです」

「より手首を出したい場合は、一度カフス全体を折り返し、さらに折り返した部分を半分に折ります。袖の端を少し出して遊ばせれば、よりおしゃれな印象になりますよ」

あえて折らないのも、おしゃれに見えるコツ

▲肩にかけたカーディガン¥14,850 ポンデシャロン(ポンデシャロン鎌倉店)/ストライプシャツ¥15,400 ポンデシャロン(ポンデシャロン鎌倉店)/デニムパンツ¥28,600 エリテ(ケイエムディファーム)

植村さん
「折らずにただたくし上げるだけでも、コーディネートにニュアンスが加わり素敵に見えると思います。

たくし上げて余った生地はカフスに被せるように少し下に引っ張ると肩周りがすっきりして、より大人の女性らしい上品な着こなしを楽しめます」

▲ロゴスウェット¥16,500 レリル(ポンデシャロン鎌倉店)/スカート ¥6,820 &yarn(ナチュランオリジナル)

「シャツだけではなくスウェットの場合も、同じように袖口のリブに生地を被せるようにするのがおすすめ。肩や二の腕のもたつきがなくなり、カジュアルなスウェットもきれいに着こなすことができるんです」

アウターの場合は?インナーと一緒に一気にたくし上げる

▲ベージュシャツ¥20,900 レリル(ポンデシャロン鎌倉店)/ボーダータートル¥8,250 ポンデシャロン(ポンデシャロン鎌倉店)/コート¥16,500 Cassure(ナチュランオリジナル)※現在は色違いのみ販売中

植村さん
「アウターの場合もぐるぐると何度も折り返すのではなく、折り返すのは一度くらいにして、あとはたくし上げてしまう方が “今” に合った着こなしを作ることができます」

「今回はアウターを合わせて3枚のレイヤーの場合です。まずは1番下の服の袖を1番長く、そして2枚目の服を2番目に長くといったように、段々を作るように長さを調整します。

できたらあとは肘のあたりから3枚をつまみ、一気にたくし上げるだけ」

「2枚のインナーが少し見えることでコーディネートにニュアンスが加わり、よりおしゃれに見せることができます」

折り幅やインナーの見せ方を少し工夫するだけで、今までのコーディネートをまた一歩垢抜けさせることができます。

ぜひ重ね着が楽しい季節に取り入れてみてください。

次回はスカートの丈のお話をご紹介します。

撮影/安藤美穂
スタイリング/植村美智子
取材・文/齋藤萌

作家プロフィール

植村美智子(うえむらみちこ)

スタイリスト

文化服装学院卒業後、アシスタントを経て1996年に独立。2010年より個人向けファッションコーディネートサービス「Liltin’(リルティン)」をスタート。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、『「今の自分」に似合う服』(天然生活ブックス)など。『あさイチ』(NHK)をはじめテレビ、雑誌、新聞など多数のメディアで活躍する。https://uemuramichiko.com

齋藤萌(さいとうめぐみ)

編集者・ライター・フォトグラファー

「土屋鞄製造所」「北欧、暮らしの道具店」など、3社にてWebメディアの編集・ライターを経験し、2021年に独立。暮らしまわりやものづくりに関わる取材・執筆が得意。またフォトグラファーとしても活動している。instagram:@megum_isaito

読み物カテゴリー一覧
ページトップへ